代々木上原でパリっ子をおもてなし「C’est une ville comme Paris !」という言葉に大感激

東京の一人暮らしは辛い。

どこで誰とどんな生活をしていようと、不便なことは出てきます。

そして壁にぶつかることもあります。

いいこともたくさんあれば、いやなこともたくさんあります。

東京はとにかく人が多いし、空気は臭いし、感染症は流行っているし。

とても住めたものではありません、と、引っ越してから気づいてはもう遅い。

なので、東京での一人暮らしを考えている方に、予めお伝えします。

あなたは東京に引っ越して来たことを必ず後悔するでしょう。

だけど、それを上回るくらい、素晴らしいこともあるでしょう。

パリからの留学生とウマが合う

学生時代、私は渋谷区の代々木上原という街に住んでいました。

小田急線と千代田線が乗り入れていて、どこへ行くにも便利な街です。

しかし、なんせ渋谷なので急な坂が多く、毎日駅に行くだけで汗だくに。

そんな時、なぜか私はパリからの留学生ととても仲良くなりました。

パリの人だからなのか、その人だからなのかは良く分かりませんが。

とにかく波長が合いました。

パリっ子との日々

そう、とにかく波長が合うのです。

何なら日本人の友達といるよりも遥かに楽しい。

会ったら歩きながら話をして、カフェに行ってまた話して、また家まで歩いて話をする。

他の日は歩いて美術館へ行って、また歩いて昨日の話の続きをして、地下鉄の中でも話をして、話は尽きないが何となくキリのいいところで、じゃぁまた明日となる。

私「what is the viewpoint of Brassai’s photo?」

パリっ子「ah…maybe he find night of Paris」

私「you see  nouvelle vague cinema?」

パリっ子「of course、Nouvelle Vague cinema is our treasure、japanese cinema is Miyazaki,Kurosawa,Kitano…we also love it」

という感じで。

パリっ子の襲来

そんなある日、ささやかな事件が起きます。

いつも通り歩いて話していると、いきなりこう言うのです。

パリの友「Puis-je aller chez vous prendre un verre de vin ?」

私「???!!!」

パリの友「Puis-je aller chez vous prendre un verre de vin ?」

私「???!!!」

パリの友「ウチに、ワイン、、飲んで、いい、です、か?」

私「ah 、、、vin? in house?あー宅飲みってこと??あーokok!カモンカモン!」

パリっ子の襲来に備える渋谷っ子

しかし来ると決まってからが大変でした。

このまま仲良くしていたらいつかこんな日が来るのではないかと思っていましたが。

その日は思いの外早く来たのです。

え、家に来る?

部屋は6畳一間の和室です。

ベランダと屋上から東京タワーが見えるとはいえ、パリっ子を招くにはハードルが高い…

何せ友達の地元は、あの花の都、パリ。

ここは東京で、凱旋門もないし、エッフェル塔もない。

メトロはあるが、チーズ屋はない。

モノプリもないし、3ユーロくらいで買える安くて美味しいワインもない!

困った!どうしよう!

テンパる私。

そもそも彼は靴を脱いでくれるのだろうか…?

彼とは今まで外でしか会ったことなかったけど、家に靴で上がって来るのでは…?

フランスには靴を脱ぐ習慣がないよね…?

畳汚れるけど大丈夫…?

いや大丈夫じゃないよ困るよ…新しい畳なのに靴で上がられたら悲劇でしかない…

ワインは何を飲むのだろう…?高いの…?安いの…?

おつまみは…?チーズ…?

チーズは青カビ…?白カビ…?

まさか…チーズがワインと合わなかったらいきなりブチギレられる…?

テレビは…?

フランスのサッカー…?

パリだから応援するチームはサンジェルマン…?

いやサンジェルマンのファンじゃなかったらそれこそブチギレられるぞ…

東京で巨人ファンにヤクルトの試合見せたら退屈じゃん…?

え、バルサ?いやバルサはスペインか…

ああもう何でもいいからフランス代表の試合がやっていればいいのに…!

音楽は…?

そう言えば日本のアニメが好きって言ってな…アニソン…?

確かワンピースのTシャツを着ていたような…

そうだワンピースだ!

ありがとうルフィ!

お、落ち着け、私。

ここはフランスではなく日本で、パリではなく、東京だ。

東京にあるもので勝負をすればいい。

銭湯、畳、和室、東京タワー、いいじゃないか、のぞむところだ。

パリの人が家に来るからといって背伸びをする必要はない。

ありのままの東京で勝負だ。

さぁ来いパリっ子。

「C’est une ville comme Paris !」

「まるでパリのような街…!」

代々木上原の駅に降りた友達の言葉に、私は感無量でした。

上原に住んでて良かった、、、と心から思いました。

友達の故郷パリが、東京にもあったのですから。

不思議ですが彼の言葉を聞いた時。

私の故郷も、東京とパリにつながったような気がしました。

東京と故郷、あと、代々木上原には、どこかパリのような雰囲気があります。

耳を澄ませば八月のラプソディーが聴こえて来るところとか。

美味しいパン屋さんがあるところとか。

お洒落なビストロやカフェもあるところとか。

モードなブティックや昔ながらのお店があるとこととか。

祭りのあと

その日、東京タワーはエッフェル塔に見えて。

窓の外からはシャンソンが聞こえて来ました。

パリと東京がつながった日。

色々ありますが、やっぱり東京の一人暮らしは最高です。

人生で一度はぜひ。

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