終電を逃して夜通し上野を歩いた後、たどり着いたラーメン屋が最高だった

大学2年生の頃の、ある日の深夜。

深夜2時、ひとりぼんやりとした頭で、上野の小路をとぼとぼ歩いていました。

目的地もなく進んでいると、目の前に現れたのは煌々と明かりを付けた一軒の店。

光のある方へ吸い寄せられるようにして、私はその店の暖簾をくぐりました。

初めて酔い潰れてしまった日

「バーに行ってみようぜ!」

友人のひとことが始まりでした。

私とは対照的なタイプで、新しいことを求めて走っていくの人物でした。

友人は、面白そうな遊びを思いつくと、大抵私を旅の道連れにしようとするのです。

その友人が、どうやらお洒落にお酒を嗜むことに憧れ始めた様子。

私はそれほどお酒に関心があるわけではなかったのですが、勢いに負けて付き添うことにしました。

かくして、格好良くお酒をあおることに憧れたふたりの夜行が始まったのです。

気が付いたら、終電過ぎの上野にいた

たぶん、調子に乗ってテキーラのショットをいくつか頼んでしまったのが良くなかったのでしょう。

帰りの方向が違う友人と別れ、電車に乗ったところまでは機嫌が良かったのです。

その後、電車のなかで気分が悪くなり、ちょうど停車した上野で降りて休憩していたところ、目の前で終電が走り去りました。

悲しい気分になりながら、スマホを取り出します。

電池が切れていました。

土地勘もない場所ですから、これでは今晩泊まる場所を探せません。

一人暮らしだったので、公衆電話で家族を迎えに呼ぶようなこともできません。

仕方なく、駅を出て夜の上野の町をふらつく足で歩き出しました。

ネットカフェか何かを探していたはずが、なかなか見つからず、右へ行ったり、左へ行ったり。

そうしているうちに、もう時刻は深夜2時半。

どちらに進んで良いかもわからず歩いていた先に、そのお店があったのです。

風変わりなラーメンが身に染みた

注文したのは、スープにトマトが使われた少し変わった麺。

ついでにチーズをたっぷりトッピングしてもらいました。

数時間前までいたバーの高級感とは違う、少しジャンキーで癖のある味が美味しい。

妙な時間にラーメンを食べてしまったせいで、少し目が覚めてきました。

お勘定を済ませてお店を出ると、入るときには背を向けていた方角の、遠くにネットカフェの看板が。

ちょっとだけ明るい気分になりながら、今度はまっすぐ歩いて行きました。

学生の一人暮らしは、自由気ままです。

夜中まで飲み歩くのも、真夜中の街を歩くのも、変なラーメンを食べるのも自由。

自由な環境では自分を律しないと痛い目を見ることもありますが、それもそれで、面白かったりもします。

この日のことは、それなりに後悔もありつつ、それなりに楽しかった思い出として、ずっと覚えていることでしょう。

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