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初めての1人暮らし。大人になった思い出の地・中村橋

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ひとり娘として過保護に育てられた私。

いつも何をするにも親の目があって窮屈に感じる学生時代だった。

そんな私も社会人三年目に差しかかろうとしていた。

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強行突破!!親子喧嘩をきっかけに引っ越しを決意。勢いのままに行動した。

当時外国人の彼氏がいたが、文化の違いや価値観の違いが原因で上手くいかないこともしばしば。

家族での食事中も気分が沈みっぱなしでつい無愛想な対応ばかりしてしまっていた。

ある時そんな姿に堪忍袋の緒が切れた母と喧嘩になった。

「そんな態度ばっかり取るなら全部1人でやってみろ!」

勢いで出た、売り言葉だということはわかっていたが、私にはある考えが浮かんでいた。

“これは逆に1人暮らしを承諾させるチャンスかもしれない”

私は1度決めたらアクセルが全開になるタイプ。

両親もそんな娘の勢いを止められず、賃貸物件探しを始めて1週間で家を決めた。

半ば強引に1人暮らしを決めたので、その中で少しでも両親が納得してくれるような土地をチョイスする必要があった。

綺麗めの内装にエアコン、駅近、独立洗面台、2口コンロは欠かせない。

防犯面も考えて1階以上の角部屋。

スーパーも駅にあって生活するには申し分なし。

何より実家からたったの3駅。

中村橋という好立地に好条件の物件を探し出した。

我ながら家探しのプロなんじゃないかと思うほど自分にとって条件のいい物件だった。

実際に内見に行くと駅周辺には飲食店もたくさん並んでいて、割と人通りも多い駅だった。

古着屋や生活用品店もある。

1人でも退屈しない要素がちらほら点在していて、初めての1人暮らしに対する微かな不安は中村橋という土地が解消してくれた。

上手くいかなくなった彼氏ともサヨナラをして、心機一転、いよいよ夢の1人暮らしが始まる。

気持ちはワクワク。身体はクタクタ。現実の厳しさに直面する。

いざ本格的に生活を始めてみると、浮かれてばかりもいられない現実が徐々に姿を現し始めた。

毎日自分で朝食とお弁当を用意して洗濯を回し、ようやく身支度に取り掛かって出勤ギリギリに家を出る。

1日働いて疲れた重い足でなんとか買い物をし、面倒臭くなる前に風呂を済ませる。

そこからやっと夕飯の支度が始まる。

それがルーティンになっていった。

そしてさらに追い討ちをかけるのがみるみる減っていく貯金残高。

“え、こんなに使った?”

今までみたいに外食したり遊んでいたわけでもないのに足りないお金。

ただ生活をするということがどれだけ大変なことなのか、初めて実感できた気がした。

同時に、1人でも大変なのに3人も養っている父親の偉大さが身に沁みて仕方なかった。

それでも1人暮らしをして良かったと思ったのは、何と言っても休日に誰にも邪魔されず昼過ぎまで寝ていられることだった。

実家では休みだろうが何だろうが家族揃って7時に朝食を食べるのが習慣になっていた。

ゆっくり寝たくても時間になると起こされてしまうのだ。

他にも門限が無くなって自由な時間に帰宅できるようになったこと、誰といるのかいちいち聞かれないこと、好きなものを好きなだけ食べられること・・・。

大変な生活の中にも甘い蜜があったお陰でそれなりに充実した暮らしを送っていた。

真冬の夜中にベランダから聞こえる女性の声と夜に鳴らされたインターホン。

相変わらず大変だけれども平穏な暮らしを送っていたが、1人暮らしを始めて半年以上経った冬の日、事件は起きた。

当時結婚を前提に交際していた彼氏が頻繁に泊まりに来ていたのだが、2人でもう遅くなったから寝ようとしていた時だった。

“・・・けて!・・・・開けて!”

微かに女性の声がしたような気がして、聞こえてはいけないものかもしれないとしばらく静かにしていたが、彼氏を起こしてみると同じように聞こえるとのこと。

どうやらベランダの方から声がするということで、恐る恐る窓を確認するも外には誰もいなかった。

その後しばらく様子を見ていると、声はしなくなった。

気を取り直して寝ようとしたところで、今度は明らかに自分の家のベランダで物音がした。

彼氏も慎重になっていたのでその時すぐには確認しなかったが、その数分後無言でインターホンが急に鳴らされた。

何が何だか分からずとにかく怖いという感情しかなかった。

もし1人でいる時に同じことが起きていたらどうしよう、何かに巻き込まれたらどうしよう。

そんな不安を感じながらの生活が続くことになった。

ベランダ事件の後も、朝玄関を開けると家の共有フロアに向かって投げ捨てられた手作りのお弁当が散乱していたり、隣人の仕事道具と思われる資材が転がっていたりと、隣人の生活が垣間見れる場面が多々あった。

隣人トラブルを減らすために選んだ角部屋だったが、気付けば家の構造上ベランダを伝って地上に行く経路にされたり、唯一の隣人がハズレだったせいで何の意味も無くなってしまった。

ただ救われたのは、そんな状態を心配して家に帰って来てくれるようになった彼氏がいたことだった。

感じて、学んで、そして今。

心配してくれて一緒に住むようになってからしばらくして、彼氏と婚約することになった。

その直後には新しい命も授かっているとわかった。

そして現在は旦那と娘と家族3人で暮らしている。

自分が親になって思うのは、自分がどれだけ愛されてきたのかということ。

1人暮らしをしてみると鬱陶しいと感じていたことも、無くなってみると寂しくて、

当たり前だったものも、当たり前ではなかったことに気づく。

危ないことからも守られていたと知る。

いつか私も娘に煙たがられる日が来るのかもしれない。

あんなに嫌だったのに、私も口うるさくなってしまうかもしれない。

それでもいつか自分がたくさん愛されてきたのだと伝わる日が来ると信じて、今日も娘の成長を見守っている。

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